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悪の秘密結社乗っ取りマニュアル2

防げ、悪夢のダム汚染計画!



あー、てすてす。ただいまマイクのテスト中。


さて、そんなこんなで現在ダム上流。
毒キノコの怪人キラマッシュさまを筆頭に、ダム汚染計画の真っ最中であります!


……はあ、ダムって。
幼稚園バスの次は今時ダムって。

いくらなんでも先週に引き続きベタ過ぎるだろ、おい。
爆破するんじゃないだけまだましだが、これじゃあ次は東京タワー乗っ取り計画でも立てんのかよ、一体誰がこれを考えてやがるんだ……ああ、ウィスキか。
あんな数百年眠ってた武人上がりを司令官にすんのはどうかと思うぞ。


そもそも、ドクターが週に一体しか生産できないからって、何でわざわざ一々各個撃破の憂き目に会うような作戦練るんだか。

いーじゃん、百人ぐらい怪人溜めてから一斉に襲い掛からせりゃ。
ちょうどこの辺まだ他の悪の組織が出てきてねえんだから、まだもうちょっとは時間的余裕があるはずだろ?

前回まではうまくいってたからいいけどよ、やっぱ世の中結果だぜ。
失敗から学ばず改善しないような無能なウィスキとか更迭して、俺を司令官にしねえ?
ボスの座以外だったらこっちから蹴るけどよ。


ウィスキの奴はあれか?
一対一で正義の味方を打ち倒せずして世界制服など出来るか! って古臭い精神主義論者ってやつか? 

でもよ……連中たいてい五人組じゃん。
一人でバイク乗ってくるときも勿論あるけど、今回うちと戦ってるの五人組じゃん。

せめてこっちも五人出してやるか相手が一人でいるときを狙えよ、怪人ほとんどリンチ状態で可哀想じゃん……戦闘員とか俺みたいなろくに連中と戦えないやつ出すよりもよさ。
もしくは、お強いウィスキ将軍様がちゃっちゃとやっつけてくださればよろしいんじゃないですか~?


まあ、ラム(あ、乳のでけー女幹部ってやつね)とかが裏でまともな作戦やってるから陽動として派手なものを、ってことだろーが、それにしたって無駄が多すぎるとは思うけどねえ。

貴重な人材が次々とやられていく。
ああ、もったいない、もったいない。
お化けが出ちまうぜ。



が、そんなへっぽこ作戦であろうとそこにやりがいを見つけてくれるような奇特な奴はどこにでもいるらしい……
どうも最近この組織その割合が異常に多いんじゃないか、とかこの間のキラクロウに続いて出てきた今回の怪人見て思い始めたけどよ。



「シューシュッシュッシュ、ウィスキ将軍に任せられた任務ももはや成功目前でマッシュ!」



張り切ってたった一人でダムに毒を混ぜようとする毒キノコ怪人。
俺はどーせ正義の味方が出てきてメンドイだろうから、それまで出待ちと言う事で戦闘員達をぞろぞろ引き連れてちょっと影になってる木々の隙間で休憩中である。

しかしそれすらも気にした様子もなく、ただ一人ダムの上で高笑いを上げる怪人。
ああ、ダム職員を血祭りに上げてる時点でテンション上がりすぎだったからなあ。
周りが全く見えてない。
初デビューでいきなり上手いこといくとろくなことにならないという証明だな、こりゃ。

……しかし、笑い声といい、語尾といい、キラクロウとは別の意味でベタだな、キラマッシュ。
こいつは自分の名前をわざわざ連呼せんと喋れんのか?

元々怪人の素体っつーか、一番元となった生物は俺らと同じ人間のはずなんだが、何で訳の分からん語尾をつけるんだっつーの。
ドクターは言語野については弄ってねーはずなんだが、やっぱ誰かが仕込んだのかねえ。

キノコに仕込むか…………くくっ、一瞬あのきのこ野郎をウィスキの野郎がムチで調教しながら火の輪をくぐらせる芸を仕込む光景を想像しちまった。
おいしく焦げるだろ、とかバターはいかが? とか考え出すともう止まらない。

まあ、あんないかにも毒キノコな奴を食いたかねーけど、真実の口サイズの皿に盛り付けられてパセリとか添えられてる絵はむちゃくちゃ笑えるので、配下の戦闘員どもにその映像を送信してみる。
一応怪しい毒電波で人を操る洗脳特化の改造人間だけあって、それようではないとはいえもともと頭蓋に受信機をすえてある戦闘員達に映像を送るくらいお茶の子さいさいなのだよ、明智光秀君。

と、いうわけでぴぴるぴるぴるぴぴるぴ~。


「「「ぶはっ!」」」


一斉に吹き出す雑魚―ズ。

誰の仕業かはわかってねえようだが、それでも隣にいる奴にも自分と同じ映像が送られてきているのはわかったのだろう、隣の奴の方を叩いて笑いあう奴、人が笑っているのを見て一層笑いがこみ上げてくる奴、といろいろいやがる。
まあ、一応音消装置は働いてるから、バレないとはいえ、随分派手に笑い転げてやがる。
あ、一人が笑いながら映像上のキラマッシュの真似としてその辺に飾り切りされたきのこの焼死体っぽく横たわってさらに笑いを誘ってやがる。
仕掛け人の俺まで笑いそうだよ、おい。

おうおう、仲いいねえ。
よきかなよきかな。

アットホームな戦闘員もうちの売りだ、君も戦闘員になろう!


だが……残念ながらリミットだ。



俺が胸元のスイッチを入れると同時に、キラマッシュの周囲を爆風が襲い掛かる。
別にダメージを受けるほどのものではなかったようだが、それは確かに敵の襲来を示していた。
それに伴い俺の手元の発信機から幾重にもジャミングと変調を繰り返しながら発された特定周波が、俺の周りで笑い転げていた連中をただの駒へと変える。
さっきまで笑っていた連中は、今はもはや感情すらないただの肉で出来た俺の操り人形でしかなかった。

悪いねえ、今回は役得が無くって。
一応計画段階で探しては見たんだけど、まあダム会社にそんな女の子がいるわきゃないわ、運が悪かったと思って諦めてくれや。


名乗りを上げたなんとかレンジャーとか言うのを見ながらこいつらを登場させるタイミングを計る。
と、そこで前回見た光景との違和感を覚える。

ああ? なんか、あのカラフルな奴ら、以前いたグリーンが消えて、ブラックになってやがる。
伏兵か? と思ったところで、そういえばグリーンはこの間キラクロウと自爆で相打ち状態になったんだったか、と思い出す。

やれやれ、キラクロウの奴もたかが一人と相打ちとは、だらしねえ奴だったよな。
そんなことを考えながらキラマッシュを援護させる為に周囲にいた戦闘員どもを突撃させる。


あん? 怪人ごときが正義の味方の一人と相打ち出来たなら上等だって?
おいおい、テレビの見すぎだぜ。
現実とフィクションを一緒にしちゃーいけねえ。


よくテレビに悪の組織を倒して五人の戦士たちは平和に暮らしました、ってのあるだろ? 

アレ、全部嘘。
そんなうまいこと世の中いってたら苦労はしねえよ。

正確に言えば、あれはそれなりの規模を持つ組織相手に、きちんとラスボスまで倒せたヒーローだけが放映されてんだ。
つまりその影には、その数倍数十倍の悪の組織を倒せずに全滅した連中がいるわけだ。

なんと言っても正義のヒーロー名乗ると税金安くなるらしいからねえ。
それどころかそれなりの規模の組織を倒せたら国とかから金出て一緒遊んで暮らせるんだぜ? 
そんなわけで最近ではそこらのちっちゃな会社とかでもすーぐ正義の味方を名乗りやがる。
そりゃ、質だって玉石混合になるだろうさ。
まあ、世界征服に成功した悪の組織がある、って話はまだ聞かねえから、最終的にはそんな玉も石も交えて人海戦術でも何でも使って何とかしてるんだろうけどよ。

まあ、そんなこんなで俺が今いる組織は正直そこまででかくねえ中堅といってもいいところだが、それでも二、三組の正義のヒーローぐらいはもうすでにぶっ潰している。
もっとも、その数倍ぐらい雑魚い悪の組織はそのヒーローどもに倒されてんだろうけど。

怪人作れる、って言うのは実は悪の組織の中じゃランク高いんだぜ? 
笑い話程度の信憑性でよければ、今、あいつらヒーローにあっさり蹴散らされてるうちの戦闘員クラスの奴が幹部って組織もあるらしいからなあ。

ヒーローが増えたから悪が増えたのか、悪が増えたからヒーローが増えたかは知らねえけど、雑魚い正義の味方と同じぐらい雑魚い悪の組織だってある。
首領のすぐ下が一般戦闘員だとか、鉄パイプ持って一般人に襲い掛かって逆にそれ奪われてボコボコにされる連中とか。

ま、そんなレベルでよけりゃ俺だって今悪の組織の首領を名乗って独立する事だって可能なんだよな、すぐ潰されるからやんねえだけで。


と、いうわけで俺ことリキュールは、それなりの規模を持っていてあっさり潰されない悪の秘密結社キラーアースを乗っ取る為、今日も今日とて頑張りますよ~っと。
連中の姿を手に持った撮影装置で記録しながら、優しい眼でキラマッシュ様と部下の戦闘員君たちの活躍を見守る。


おお、いいぞ、そこだ、パンチだ、キックだ、あ~、おしい。
だが、追い詰めてる、追い詰めてるよ。
いや~、やっぱキラクロウなんて雑魚とは違うね、戦闘員君たちも前回のロリコン集団とはワケが違うわ。
やっぱり目の輝きが違うね、輝きが。
俺は前から分かっていたけど、やっぱあいつらには才能があるんだよ、うん。


ま、勝とうが負けようが俺の乗っ取り計画的には関係ないんだけどね。
むしろ負けてくれた方が今回はいいかもしんない。
と、いうわけでフレー、フレー、なんとかレンジャー!!



ああ、何が言いたいのか忘れてた。
つまり、怪人の方が正義の味方よりも基本的には強えんだ。
そんな正義の味方一人と相打ちになるなんてキラクロウは間抜けだったんだよ、ということを、今まさに俺の応援が効いてしまったのか五人の合体必殺技を受けて爆散した間抜けなキラマッシュを見ながら思う。

見事、焼きキノコになっちまったな。
証拠隠滅用の爆薬に引火したみたいだから跡形もないけど。



あ~あ、二連敗だ。
うちの組織、まだやられた連中を巨大化する技術は無いから、ここで終わりだ、やれやれ。
マジで無能な部下ばっかりのウィスキとか首にしね~? 
あ、駄目だ。それだと名目上俺の部下ってことになってるあの雑魚供も捕まってるから、やっぱなし。

と、言うわけで証拠隠滅。
連中の体についている自爆装置のスイッチを入れて、逮捕→自白→本部襲撃みたいな間抜けなことにならないようにする。
ヒーロー達も巻き込まれてくれたらいいな~、そ~れ、ぽちっとな。


ぼっか~~~ん、と音がして、そこには見るも無残の五色の死体が…………ありませんでした。
チィ、やっぱあいつらに積んである程度の爆薬じゃ、あのへんてこスーツの防壁を超えるのは無理か。
一山いくらの戦闘員達に高性能の爆薬はさすがに詰めないしな。

まあ、連中がびびってる様子は笑えるからいいけど。
前回はキラクロウが巻き込んじゃったから使えなかったけど、今度からは怪人倒してからも油断するんじゃないぜ! ということを、彼らはその身をもって教えてくれたのだ。
きっと戦っている間に友情でも芽生えたに違いないね、南無~。


しかし、一つだけ問題がおきた。
非常に冷静でかつ偉大な俺は、そのことに瞬時に気付いちまった。
それは非常に重大な問題で、今すぐ解決しなければ後々大きな問題となりかねないものだ。手に持った自爆スイッチをもてあそびながら、現状起きた非常に危険な問題に対する考察を行う。


すなわち……


これ、俺がスイッチ押してるから、自爆スイッチじゃないよな。
他爆スイッチっていわにゃならん。
何らかの対策をせにゃ看板に偽りありになっちまう。





ま、今は正義の味方連中が素顔さらしてんのの撮影に忙しいから後回しにするけど。

歴戦のレンジャーとかだったらこういった監視を気にして普通敵を一人倒したからって油断なんてしないんだけど、まああいつら見た目からしてどう見ても学生だしな。
戦闘力は高くても、そこまでの心構えは出来てねえんだろう。
いや~、まったくもってぬるいぬるい、撮影し放題だぜ。


基本的には脳筋ばっかだけど、何せお互い数の多いヒーローと悪役の関係。
悪の組織の中には俺みたいに絡め手のほうが得意な奴もたまにはいるんだぜ?
具体的には家調べ上げて周辺の連中から洗脳していこうとする奴とか。真っ当に戦えない俺だけど、俺はもうお前らに宣戦布告はしたんだぜ? こっそりとだけど。

敵対状態の悪の秘密結社構成員に卑怯卑劣の文字は存在しない。
俺がしないったらしねえんだよ。

と、いうわけで遠慮なくごちになります。
やれやれ、最近の正義の味方の防犯意識はひどいもんだ、まったく。
ありがたやありがたや。


さーてと、迷子の迷子のヒーローちゃん、あなたのお家はどこですか、っと。



次の話

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プロフィール

基森

Author:基森
蚕鳴や円禍と名乗ってたこともあります。

主に小説・ssなどを置いているブログです。

自前の本棚を持つのは初めてなので手探りでやっている程度のものですが、わずかばかりの暇つぶしにでもなれば幸いです。


メールは「kulukku106☆yahoo.co.jp」まで、☆を@に変えた上でお願いいたします。

そろそろ、非営利にならトップへのリンクフリーとか言ってみたり。

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