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外史につくろう穢土幕府・31

こんな感じかな~……それなりに外形は整えられたと思うので、再度UP.
そういえば、公式の詠ちゃんの一位記念の壁紙はいい感じでした。投票した甲斐があったというものです。







術のことがばれる前のころにおいて、一刀という存在はもはや詠にとって欠かすことの出来ないものとなっていた。

恋にも愛にも似た、しかしはっきりとはどちらとも言いがたい感情を彼女が抱いていたことは、側近たる風や凛が理解していた通りだ。
憎んでも憎みきれないほどの大きな悪感情が時期を追うごとに徐々にほだされ、やがては好意へと丸々変換されたそれは、このまま行けば間違いなく盲目的に恋する乙女へと彼女を堕していったに違いない。
好意が肉欲を呼び、それを呼び水としてまたも感情が膨れ上がるその様は、やはりこの外史において主人公の位置に一刀が来ている、ということを補強する材料であるかのごとき有様であった。

もはや、月のことは彼女にとって言い訳の理由にしかなりえない。
自身への負の感情がきっかけではあっても、唯一の親友に対してさえ決別の意思を示してしまった彼女にとって、残った者は一刀しかいないからだ。
一刀に対する悪感情は、そんなもののために月を裏切ってしまったということによって裏返り、結果として彼への依存を強めていくことになる。
だからこそ、彼女が一刀を裏切るなんてこと、もはや周囲の者は誰一人考えもしないであろう。
よほどの大きなことがない限り、彼女が一刀へと寄せる好意はゆるぎないものになってしまっていた。




翻って、一刀自身は詠をどう思っていたのか。
これは一刀自身の口からしても、少々言葉にするのが難しい。

彼女は自身の愛人であり、好きなように遊べる人形である……少なくとも、この自覚はある。
本人に対して直接術をかけてはいないものの、彼女の最も大切とする者を使っての脅迫によって彼女の身を自由にしている、ということは流石の彼も忘れてはいない。
彼女からすれば自分は親友を奪った憎むべき敵であり、どうやっても排除することが出来ない弱みを握っているからこそ、彼女は自分に従っている。
いろいろと調べた結果そんなことはありえないと万全の確信を持っているものの、もしも月の状態を解除できる方法があるのならば、即座に今までぶつけられた行為の恨みを果たすに違いない。
色に惚けた部分とは別に、生き残ることを目的とする彼の奥底にある冷静な部分は彼女を前にして常にそう語っていた。
彼女と自分は対等の立場のもとお互いに歩み寄って今の関係を形成したわけではなく、下劣で卑怯な手段を使って無理やりこちらに向かって歩いてこさせたのだと言うことそのものは、傀儡の糸の持ち手として十分に自覚していなければこうも彼女を上手く舞台の上で踊らせることなんてできっこないはずだ。

だからこそ、その自覚そのものは彼の中ではいまだ完全に消え去ったわけではない。


が、だからと言って、彼女と自分は完全にドライな関係だとまでこの糞ヌルい思考回路に育った一刀がきちんと割り切れるはずがない。
というか、たぶんどういう成長をしたとしてもこの北郷一刀という男の根底であるこういった考えは消えることはないものと思われる。
だからこそ、彼は彼女が夜を共にするために恥らいながら部屋に入ってくれば「実は詠は自分に気があるのではないか」と思い、彼女が事後に甲斐甲斐しく自分の体を拭いてくれるたびに「術を使わなくても自分に従ってくれるのではないか」などと考え、自分から離れる時間になったときに詠が口づけを一つ残していったことで「普段のツンツンしている態度は、照れ隠しではないか」などという、都合のよさ百パーセントの妄想をするようになっていった。
まあ、それが妄想であるだろう、と言うことも重々承知していたが。
それでも、一片の期待が残ってしまうことは、どうしても否めなかった。


結果として彼からの詠への感情は、『自分の駒。だが、それ以上になっているかもしれない』と言った極めてあやふやなものだった。
容姿は可愛いし、性格も好きだ。だが、彼女から好意を得られているはずがない以上、あの眼差しはきっと背面服従の感情によるものだ。
だからこそ、相手から嫌われている可能性が高い以上、臆病な彼はそれ以上踏み込めない。好きになれない。
だが、それでもひょっとすると万が一の可能性で……

自分の心の動きを完全に理解しているわけではないものの、それでもその胸の奥にわだかまっている思いが彼の恋心のストッパーとなっていた。そして、それにもかかわらず中途半端な期待は霧散しようとしなかった。
いっそ術を掛けてしまっていれば、これほどまで悩まなくてすんだ。完全に彼女を駒として割り切れていれば、こんな風な無駄な期待なんてしないでただひたすら見目のよい人形を愛でるだけ、とそこで終われた。

実際に雪蓮や月、そして天和などについてはきちんと一刀は割り切っており、だからこそ彼女たちには命じた以上のことを期待していない。
術で、脅迫で操っている彼女たちが心の底から自分を愛しているわけではない、と言うことは十分理解しており、その現状に対してもそれが当然であると不満は持っていない。
俗物であり、且つ若かった彼は体の関係だけで十分だ、と思っていたということもそれに影響した。


ただ唯一、詠だけが違う。
この外史において出会った数多くの人物の中で彼女だけが、彼に命じた以上の結果をもたらした。そのことが自覚こそ無いものの彼を一層悩ませている。



術の力はもはや彼の人格と切り離せない域までたどり着いている。これがあるからこそ、彼は自身の地位をここまで高めることが出来たのだ。

…………だがしかし。
ひょっとすると、詠ならばこの力がなくなったとしても。

そんな思いが、彼自身は気付いていないレベルではあったものの徐々に生まれつつあったことは紛れもない事実である。



かくして、詠から寄せる感情以上に一刀からの詠、というものは表面とは裏腹に実に不安定なものであった。
一刀は術のことで詠を欺いていた。だからこそ、悩んだ。
そして、詠もまた一刀に対して正直に出ていなかった。

二人の始まったきっかけを考えればありえないことではあっても、お互いに憎からず思いあっている現状を正直に言い合えていたならば、と考えざるを得ないが、現実としてその食い違いは紛れもなく二人が最後の一歩を進もうとすることをお互いに戸惑わせていた。
それでも、時期さえあればいずれお互いに心から結ばれることになっていたのかもしれない。
お互いにためらって、手探りで動きながらもそれでも憎からず思いあっていたのだ。時間と言うすべてを癒すものさえ付与されれば、先の戸惑いだって笑い飛ばせる程度の関係を築けていた可能性は、十分にある。


にもかかわらず、その両者ともに微妙な距離を測っていた時期に巨石が投じられたところで、新たな物語が始まることとなる。








実際のところ、北郷一刀は直接己の手を人の命で汚したことはない。
間接的にであれば初めは三人から、今はすでに万単位で彼のせいで死んでしまったが、それでも後ろに引き篭もって笑うだけで戦場に立っていない彼が、その手でぶすり、なんてことは今までなかった。
未だそれほどビッグだと周辺諸国に認知されていない現状では暗殺者を送り込まれるなどといったこともなく、結果として彼の身近において彼は生々しい死体すら見たことがなかった。

とはいえ、それは彼の認識からするとむしろ当然であった。
太平要術の書に中途半端な未来知識という武器しか持っていない上に他人を操って悦に入る性癖を持つようになってしまった彼にとって、己が武器を振るって人の命を刈り取るということは自分の隣まで敵が来た、すなわち限界まで追い詰められていることと同意だ。
現代日本の生ぬるい部活程度の剣の腕しか持たない彼が戦うということは、すなわち彼を守る幾重もの生きた肉の盾がすべて破られたことを意味するのだから。
そして、その可能性が僅かなりともあるのであれば、戦場に出ると言う選択肢は選べるものではない。

ゆえに、自分自身で前線に出て戦うことは愚か、指揮官として戦場に出ることもなかった。
この時代において有能な君主とは少なからずその戦いぶりも評価の対象に入っていたことを思うのであれば、それは比較的珍しい対応であった。
武勲を挙げることで名を上げることが、内政面における働きぶりよりもある種評価されていたこの時代において、この三国志の舞台となっている外史におけるほとんどの武将は戦場での戦働きもまた必然的に覚えている。
ゆえに、河東の一領主で終わるつもりであるならばさておき、天下統一を夢見るのであれば一刀自身が勇敢に戦う、という評判はあればあるほどその後の動きを容易くするものである。
だからこそ、口には出さないものの風も凛も出るだけでもいいから一刀を本陣の中央に据えておきたいのが本音である。

が、だからといって戦場に出るなんてことを考えもしないのがこの悪一刀君である。
そして、君主としてならばさておき、それらを食い荒らす匪賊としてならば一刀の選択はある意味正しい。
彼の理想である自分の肉体はいっさい傷つかずに思い通り動かせて、なおかつ一方的に敵をいたぶれる…そんな能力があれば話は別かもしれないが、孫策と公孫賛、そして数多くの兵士を護衛として揃えてもなお、万が一にであっても己の身に危険が迫る可能性があるならばそんな賭けには出ないその臆病さこそが、孫策を下した彼の強さだ。

その彼からしてみれば、自身の力の源たるこの他者を操る能力、というものを知られてしまったならば、どうにかしてそのものの口をふさがなければ安心できるはずがない……それが誰のものであっても、だ。




あの後詠は、結局一刀に対して何一つ問いかけることなく無言で部屋を後にした。
その蒼白な顔面と発した言葉からするに、自身の秘密の少なくとも一端は知ったはずなので、一体今後どうなることやらと最悪この地を強行突破するつもりで護衛の雪蓮と人質の月を近くに寄せてビクビクしていた彼だが、今の所何も起きずに普段どおりの生活が送れている。
そう……拍子抜けするぐらい、何もないのだ。

相変わらず一刀はこの河東を追い出されもせずに安穏と何一つ押し付けられることなく生活を送れているし、彼女は一刀の野望の為の戦争を勝利する為に今日も奔走している。
この間、彼女から西域連合の主要人物の一人、蜀の五虎将軍となるはずだった馬超の縁者である馬岱を捕獲したとして贈られていることからも、彼女の一刀にみせるスタンスが変わっていないのは明らかだ。
いや、唯一の変化として彼女自身が一刀と閨を共にすることはなくなったが、元々自分からねだるようなことはしなかった彼女だ。
それは一刀自身がビビってしまって誘いを掛けていないことの結果かもしれない為、なんとも言いがたい。


とにかく、表面上では一刀が求めた平穏な生活は未だ維持されており、彼女が誓った生贄の提供という契約も未だ継続されている。
この事実だけを見るに、詠はあの事実を黙殺したかのように思える。



が、だからといって一刀が安心することなんて出来やしなかった。
彼女があの場にいて、公孫賛を落とす場面を見ていたのは明らかなのだ。動きが無いならば無いで、一層不気味ではないか。
確実にばれた悪行の報いとして、彼女は一体何を考えているのか……小物たる一刀は気になって仕方がなかった。自身が悪党なだけに、こうなると周囲の者の一挙一動が怪しく見えて仕方がない。
流石に自身の秘奥たる太平要術の力を知られた今となっては、色に溺れている場合ではない、と考えることぐらいは出来る。むしろ、事前にこういった事態について備えて考えておかなかったことを誹られるべき立場かもしれないが。


詠は……賈駆は一体何を考えている?
天の御使いを名乗る男、北郷一刀が実は妖しの術によって人の心を弄ぶ正真正銘の悪党であり、悪い男に引っかかっただけだと考えていた親友の心さえもこの男によって捻じ曲げられたものである可能性が高いと知ったならば。
三国志と言う物語においても上位に列せられるほどの智謀と評された彼女は、彼の一番隠しておきたかった秘密を知って、今何を思っているのか?
それを知らねば、一刀はもはや安心して暮らすことは愚か、この地から逃げることさえ出来なかった。


復讐だろうか? 
確かにそれは、彼女に相応しい。親友を弄ばれ、それを質草にして己の身さえも汚されたと言う事実から考えるに、彼女が一刀の命を奪うことは実によくありそうに考えられる。
今、こうやって彼が自由にされていることだって、ただ単に彼女が復讐の刃を研ぐ時間に当てている為に許された僅かな期間だけかもしれない。

それとも、捕獲だろうか?
あの一瞬で妖術書の存在や術の有効範囲、対等以上の立場でなければ発動しないと言う条件付けまで見抜かれたということは無いと思うが、絶対ではない。
一刀を捕まえることで月の開放を求めようとすることはごくごく自然なことであろう……一刀自身がどれほど解除方法を知らない、と言ったところで信用されるとは思えない。
不可逆の術に捕らえた彼女の親友をどうにかして元に戻すように強制させられ続ける可能性は十分にある。

あるいは……略奪か?
自身の力を知られたことによる最悪のケースがそれだ。
一刀の力はそのほとんどが妖術書の存在に起因している。ならば、もしもその書を誰かに奪われたとしたら……術の力を知られると言うことによる最大のリスクがこれだ。書そのものについては見られていなくても、彼女ならばたどり着いてしまうかもしれない。
書を奪われた瞬間に一刀は貧弱な現代人に逆戻り、それどころか今度は自分がその術をかけられる側となり、自由意志をことごとく奪われて特攻させられるかもしれない恐怖。それは、なまじ書の力を知っているだけにあまりに大きく一刀にのしかかり続けた。


「せめて、性奴隷とかにしてくれないかなあ……宦官とかひどすぎる」


考えれば考えるほど、最悪の事態ばかりが頭をよぎる。
「よくも今までやってくれたわね」と怨みつらみを口にしながら怪しい笑みを浮かべた詠に股間をはさみでチョキン、とされることを思い描いて、思わず腰を引いてしまう一刀。
殺される、晒される、潰される、囚われる、剥がれる、斬られる、飼われる。
なまじ西大后などによる中国王朝の様々な陰惨な逸話を知るだけに、想像し始めたらきりが無かった。


勿論、こんな可能性ばかりではない。
術のことを知ったとしても雪蓮の武力を考えてスルーすることに決めたのかもしれないし、あるいはただ単にまだどう対応すべきか考え付いていないだけ、と言うこともある。
戦争で勝つ為には一刀の力が必要不可欠であり、例え彼を追放したとしても滅びることになってしまうぐらいならば意味が無いと考えているのかもしれないし、あるいはひょっとするとあの言葉は一刀の恐怖心が生んだ単なる聞き間違いで、術のことなどいまだ知らないのかもしれない。
そして……もしかすると彼女は、術のことを知ってもなお一刀のことを支持してくれたのかもしれない。


態度が変わらない、ということだけでは、彼女が一刀に対して好意を持ったのか、悪意を持ったのかは正確には判断が付けられない。
しかし一刀は、ただひたすらに不安に苛まれていた。
術のことを知られた以上、このまま不安を抱えたまま放置する、と言う選択肢だけは取ることができない。
逃げるにしても今後の国取りに影響が出ないよう、最低限術のことを他者に漏らせないような主段を取らなければならない。


彼にとっての詠はもはや駒ではない。彼女はそんな存在からは自力で逸脱した。
だがしかし、彼女は決して彼にとっての絶対の味方でもないのだ、ということも一刀は痛感していた。
今までは、月という存在があったために自陣に強制的にではあっても組み込むことが出来た。
だが、それを除いた場合、一刀は自分が何か彼女に好印象を与えた記憶がほとんど無かった。そんな人間が、いざ術のことがばれたときに信用される? そんなはずが無い。
自分自身がどれほど人間として最悪なのか理解していたからこそ、どれほど思い出してみた詠の態度が真摯なものであっても、それを信じることが出来ない。

彼女の微笑みは怒りを押し殺したものであり、彼女の献身は脅迫によって生まれたものだ。そう考えざるを得ないのだ。
一刀は術の力を知っているばっかりに、今までの彼女のことすらも疑わざるを得ず、その疑いを元に現在を判断しなければならない。
そう、ある意味太平要術の書の妖術によって彼自身もまた他人を信じることが出来ない呪いをかけられていたようなものだった。


未だ無言でひたすら忠実に自分に仕えてくれている彼女を完全に信用することなんて、臆病で惰弱な彼にはできなかった。
ならば、彼女が敵に回ったことを想定して動き始めなければなるまい。
敵に回らない可能性があったとしても、逆に言えば完全に味方である、と言う保証がない限りそれはやっておかなければならないことのはずだった。


「うあ~~、どうしよう。どうすりゃいいんだ」


が、一刀は踏ん切りがつかなかった。
と言うのも、実際に敵に回したとなるならば、詠の力というものが余りに驚異的なものに思えたからだ。

チラ、と視線をずらすとそこには、彼女が作った望遠鏡が。
望遠鏡なんて、歴史の教科書だとか理科の授業ぐらいでしか見た覚えのない一刀であったが、それでもそれを一から作り上げることがどのくらい困難なのかは予想がつく。
貰ったときは普通に思っていたが、考えてみればあんな与太話からこれを作り出したのだとするならば、恐るべきことだ。眼鏡があったり、女性用下着があったりといろいろとおかしなこの世界ではあるが、それにしたってこれは凄まじいまでの代物だ。流石は賈駆といわざるを得ない有能さである。
少なくとも、いまだドリルやパイルバンカーに遭遇していない一刀にはそう思えた。

その詠を敵に回して上手いこと落とし所をつける? 
ここのところ完全に享楽に溺れて危険から遠ざかりまくっていた彼にとってそれは、余りにも危険なことに思えてならなかった。
自身の力について過大な自負を持つようになっていた一刀とはいえ、間近で彼女の有能さ、力を見知っていただけに今回ばかりはその驕りきった心でも絶対の勝利を確信できなかったのだ……詠を完全に屈服させて以前と同じような関係を築き上げる、あるいは彼女にしっかりと絶対の口止めをした上でこの地から去る、という勝利を。




そこで彼は考えた。
自分ひとりでダメなら、誰かに助けを求めればよい。少なくとも、アイディアくらいは聞いてみるべきだ。相すれば、この灰色の脳細胞がびびっといい感じの答えを出すきっかけになるかもしれない。
人を素直に頼れるのは彼の数少ない美点と行ってもいいことなので、この選択肢自体は正しいものと思われる。
いかな実力者であろうとも、結局社会でうまくやっていくためにはホウ・レン・ソウが大切である、ということを知識として知っている一刀にしてみれば、自分サイコー、自分天才と思ってはいてもそこに助言を求めることを入れることは決して矛盾しない。
だからこそ、最高の俺様がより一層の用心をするために保険を掛けておこう、と言う発想に至ったのだ。


至ったのだが。



「と、いうわけで何か良い考えはないかな、雛里ちゃん」
「……本当に唐突ですね、御主人様」


が、いくらなんでもこれはないだろうといわざるを得ない。
洗脳なんて手段を使ったからやばくなったというのに、さらに傷口広げるような真似をしてどうするというのか。
相変わらず彼の出した解答と言うものは、微妙だった。







この問題に関して、あえて一刀は究極的な解決手段に気付こうとはしなかった。
今までやってきたことを考えればそれは彼の頭に思いついて当然のことなのに、何故か不自然なまでにその部分に関して一刀は空白であり続けた。それをすればすべてがあっさりと解決する、ということを分かっていながら、その選択肢だけからは徹底して目をそむけ続けたのだ。

それは、結局その者がどれほどの悪党であり、疑い欺き続けることで生きてきたとしても、何か一つぐらいには執着してしまい、どこか縋るような信じる気持ちというものは捨てきれない。だからこそ、そうであって欲しい、と言う強烈な願望によって、彼自身に純粋な汚してはならない気持ちが芽生えていた、ということ事を証明していたのかもしれない……


32へ

Comment

雛里ちゃんとか唐突すぎるw
しかし一刀の力は人を利用することであり、雛里ちゃんしか頼れそうにない現状では自然。
この雛里は洗脳されちゃったんですかね、ご主人様って言ってますし傷口云々書かれてるし。詠対策に雛里のレベルダウンを決意したのか。元があれだし割と使えるかも。もったいないけど。
詠ちゃんからして見たら他の女に自分のポジション奪われそうで、ショックだろうな。軍師キャラで被るし。詠ちゃんのほうはたぶん受け入れてくれたんだろうな。しかし雛里抜擢でより自分の有用性を示そうとしそう。

詠ちゃんとだけは恋愛してますね。歪んだ形ですけど、愛情?もあるみたいですし。現代の教育を受けてきた人間なんだし、いくら悪党になっても、本心から愛してほしいという感情は抜けないでしょう。生活に不自由していない現状なら尚更。そんな二人の関係が気に入ってます。なんというか快楽の絆?。

雛里とか忘れてたww
まぁ洗脳しか手段がないのがこの主人公
詠は洗脳したくないだろうし妥当かな

時系列修正で28→29→30になったのかな?

しかし、さらりと流されたな蒲公英捕獲w まあ今の悪一刀にそんな余裕は無いな。
雛里と詠、今の状況ではやっぱり詠に天秤は傾くか。
半減したとはいえ雛里の策ならまあ凌げるか……?
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プロフィール

基森

Author:基森
蚕鳴や円禍と名乗ってたこともあります。

主に小説・ssなどを置いているブログです。

自前の本棚を持つのは初めてなので手探りでやっている程度のものですが、わずかばかりの暇つぶしにでもなれば幸いです。


メールは「kulukku106☆yahoo.co.jp」まで、☆を@に変えた上でお願いいたします。

そろそろ、非営利にならトップへのリンクフリーとか言ってみたり。

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